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1点ビハインドの後半17分、ゼルビアの攻撃がFC刈谷に跳ね返され、ボールがタッチライン外に飛び出す。攻めあぐねるゼルビアが、この日何度も見せつけられた、ため息の出る光景。
急いで森川がボールを拾い上げる。すると、スタンドから歓声が巻き起こった。負傷離脱していた、酒井がピッチの脇に立っていた。主将の復帰。「酒井頼んだ」逆転への想いが込められた大歓声を背に、酒井は４ヶ月振りの公式戦へのピッチへと飛び出した。
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| 写真／安孫子 卓郎 |
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―あの大歓声は聞こえていましたか？
もちろん、聞こえていました。嬉しかったし、苦しい展開が続く中「なんとかひっくり返してくれ」という観客のみなさんの切実な想いを感じました。
ーピッチへ飛び出したときは、どんなことを考えていました？
ピッチに入った瞬間は、あの歓声ですから、やっと戻って来られたという嬉しさがこみ上げて来ましたね。でも、スローインがピッチに投げ込まれた瞬間には、「どうやって逆転してやろうか」と試合に集中しました。
結局、逆転どころか、自分が入ってから２失点してしまったので本当に悔しいですね。
ーコンディションはいかがですか？
試合に出る以上、コンディションが悪いなんて言ってはいけないと思っています。ただ、感覚の部分は、練習だけではなく試合に出ないと戻って来ない部分がどうしてもあります。早く、体が勝手に反応するというところまで、戻していきたいですね。
ー苦しい試合が続いていますね
ダメなものはダメ。何をやっても上手くいかない時というのは必ずあります。自分は、ザスパ草津に在籍していた時期に年間４４試合で５勝しかできなかったことがありました。最も大切なことは、自分たちがやってきたことを信じること。浮上のきっかけは必ずやってきます。それを掴むまで、ブレずに努力し続けるしか道はありません。僕はゼルビアの攻撃的なサッカーでJリーグに昇格したいし、実現できると信じています。
ー今週末は、同じ東京・多摩に本拠を置く横河武蔵野FC戦です
横河武蔵野は、ゼルビアが地域リーグに所属していた時から目標にしていたチーム。佐川東京が無くなってからは東京の社会人トップのチームです。ようやく同じカテゴリーで戦うことができるようになった。横河武蔵野を倒して東京都no.1の社会人チームとしてJリーグに昇格したいですね。
ー自信は？
もちろん、あります。僕がザスパ草津の一員として初めてJFLに出場したのも、武蔵野陸上競技場での横河武蔵野戦でした。結果は、３−０の完勝でした!!
ー最後に、次節にかける意気込みを
町田でサッカーを学んだ小さいころから、同じ東京のチームには負けたくないという思いはありました。横河武蔵野に勝利することで、浮上のきっかけにしたいですね。
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| 写真／浦 正弘 |
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| リリース掲載日：2009年4月9日 |
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