第11回 日本フットボールリーグ 後期第6節 V・ファーレン長崎 0-0 FC町田ゼルビア 前半0-0
日時:8月9日(日) 14:00 KICK OFF 会場:長崎県立総合運動公園陸上競技場 入場者数:1,730人 天候:晴 気温:33.8℃
■ スターティングメンバー GK 30修行 DF 22森川 6中川 26深津 2津田 MF 24大前 8石堂 15柳崎 11酒井 FW 13飯塚 14山腰
■ リザーブメンバー 1渡辺 4雑賀 18李 16金 19大江
■ 途中交代 69分大江(←山腰) 77分金(←飯塚) 89分雑賀(←石堂)
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Jリーグ昇格を目指す「同期」、 V・ファーレン長崎との直接対決
今年のJFLの中で、Jリーグ昇格を目指すJリーグ準加盟クラブはゼルビアを含めて4つ。ゼルビア、ガイナーレ鳥取、ニューウェーブ北九州、V・ファーレン長崎。どこも同じ目標を持つライバルだが、中でもこの日の対戦相手である長崎は、ゼルビアと同じく「今季JFL昇格組」であり、準加盟クラブ承認も同じタイミングという、言わば「同期」とも言える存在であり、負けたくない相手。これまでの通算成績は、1勝1分1敗。5月に行われた前期リーグの対戦では、ホーム・町田市立陸上競技場で激突。大江のゴールで先制するものの、同点に追いつかれ、決着がつかなかった。JFL 昇格をかけた、昨年の地域リーグ決勝大会でもPK戦にまで縺れ込んだ。Jリーグ昇格を目指す「宿命のライバル」の両クラブが、今季2度目の直接対決を迎えた。 |
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30℃を超える酷暑!1,730名の観衆! まさにアウェイの雰囲気
前節はホーム・町田市立陸上競技場でMIOびわこ草津と引き分けたゼルビア。試合全体を通じて、主導権を握り続け、後半11分には山腰のゴールで先制したが、残り時間3分のところで相手に同点ゴールを許してしまい、悔しい引分けとなった。 勝てる試合を引分けに持ち込まれてしまう残念な結果ではあったが、後期リーグ開幕以降、4勝1分けと無敗は続いている。後期第5節終了時点で10位。Jリーグ昇格条件の4位とは、わずか勝ち点3差にまで迫っている。 FWとして攻撃を牽引していた蒲原が、負傷により戦線離脱。この日は、飯塚がFWとして先発した。前節、累積警告のため出場停止だった、酒井と柳崎が先発に復帰した。 長崎は、30℃を超える猛暑。さらに、試合会場の長崎県立総合運動公園陸上競技場には、1,730名の観客が詰めかけ、厳しい環境での試合となった。 |
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前線からの守備がハマり、 ゼルビアが主導権
前半は、ゼルビアのペース。ロングボールを蹴らずに細かいパスを多用する長崎に、前線から激しいプレスをしかけて攻撃の形を作らせなかった。前半8分には、柳崎のスルーパスでDFラインのウラへ抜け出した飯塚が相手GKと一対一のチャンス。しかし、これは相手GKのファインセーブによりゴールならず。前半10分、左サイドで飯塚が巧みなフェイントから相手選手を抜き去り、ゴール前へクロス。ファーサイド、ゴールライン上ギリギリでボールにあわせた大前がシュートを放ったが、あまりにも角度がなく、ゴールならず。 前半29分には、長崎の反撃。左サイドでロングボールを受けた相手選手が、中央へクロス。中央で待つ相手FWにボールが渡りピンチを迎えたが、中川が粘り強い守備で相手にシュートを撃たせなかった。 出足の速いゼルビアが前線からの積極的な守備でリズムを掴み、長崎ゴールを何度も脅かした。前半のシュート数は、ゼルビア、長崎ともに4本。 |
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お互いが鋭い攻撃をしかける、 息詰る攻防
前半は、前線からの積極的な守備がはまり、ゼルビアが主導権を握ったが、後半は、タテに早く攻撃を展開するようになった長崎も盛り返し、互角の展開。お互いが、相手ゴール前まで迫る息詰る攻防となった。 後半10分、長崎の攻撃。右サイドを崩され、フリーの状態で中央へクロスを許すと、中央で待つ相手FWがフリーでヘディング。しかし、これはワクを外れ事なきを得た。 後半19分、ゼルビアの攻撃。左サイドからのロングパスをペナルティエリア内の飯塚がダイレクトで落とすと、ペナルティエリア外で待つ酒井がループシュート。意表を突いたシュートは、コースもよく、ゴールに吸い込まれるかに見えたが、相手GKが後ろに仰け反りながら必死に伸ばした手の指先でボールをかき出し、惜しくもゴールならず。後半23分、柳崎から山腰へスルーパス。山腰は、DFラインのウラでボールを受けて相手GKと一対一のビッグチャンス。左45度から強烈なシュートを放ったが、相手GKが片手でファインセーブし、ゴールならず。 後半31分、長崎の攻撃。ペナルティエリア外、ゴールまで約25メートルの距離から長崎がミドルシュート。グラウンダーの強烈なシュートだったが、修行が体の正面でキャッチしゴールを阻止。 |
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ライバル長崎との対決は、 またしても決着つかず
両チーム、好機を作り出すものの、ゴールを奪えない展開。猛暑の中、やはり消耗は見られたが、両チームの選手が最後まで足を止めず、見応えのある試合を披露した。後半42分には、この日最後のチャンス。大前のスルーパスに途中出場の大江が抜け出しシュート。しかし、これも相手GKに防がれてしまった。 試合は、結局、スコアレスドローのまま終了。決定機は数多く作り出したが、好調の相手GKに阻まれる場面が目立った。 上位進出を目指すゼルビアにとって悔しい引き分けとなったが、「今日はとにかく暑かったので、選手の消耗が激しかった。ゼルビアの方がボールを支配していたが、消耗が激しく、最後の部分を崩しきることができなかった。長いシーズン、こういう厳しいコンディションの試合もある。もちろん勝ちたかったが、ある程度、納得のいく試合だった」と戸塚監督も振り返ったように、厳しいコンディションの中、次に繋がる良い試合内容だった。 これで、長崎との対戦成績は1勝2分1敗。お互いが地域リーグ時代からの4年越しの戦いはすべて90分では勝敗がつかない死闘の連続。決着は、来年へ持ち越しとなったが、その戦いの舞台はJリーグに代わっていることを期待したい。 次節は、ホーム・町田市立陸上競技場で三菱水島FCと対戦する。この日は、「町田倍増計画第2弾」実行の日。第1弾の倍増計画の時のように、大観衆の前での勝利を期待したい。 |
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photo/Takuo ABIKO |
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リリース掲載日:2009年8月10日 |