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試合リポート JFL前期第5節 vs. 栃木ウーヴァFC

第12回日本フットボールリーグ前期第5節
日時:4月11日(日)14:00 キックオフ
会場:町田市立陸上競技場
入場者数:2,750人
天候/気温:晴のち曇/24.4℃


FC町田ゼルビア 3-1 栃木ウーヴァFC

■ 得点
後半2分 柳崎
後半12分 木島
後半26分 栃木ウーヴァFC
後半34分 木島(PK)

■ スターティングメンバー
GK 22吉田
DF 3藤田 19永野 24川邊 16斎藤広野
MF 6太田 15柳崎 28星 13飯塚
FW 7勝又 33木島
 
■ リザーブメンバー
1修行 18齋藤貴之 14大前 20半田 11酒井 9山腰 27小川

■ 警告・退場
後半38分 警告 太田
後半45分 警告 勝又

栃木を下し4連勝! 首位に浮上

 JFL前期第5節、FC町田ゼルビアは町田市立陸上競技場で栃木ウーヴァFCと対戦し、3-1で勝利をおさめた。前半は、攻めあぐねる展開となったが、ハーフタイムに相馬監督から「本当に勝ちたいのか? 栃木の方が闘っているぞ!」と指示を送られると、後半は攻撃性が増し栃木を圧倒。後半2分にMF柳崎が先制点を奪うと、FW木島が2得点を挙げて試合を決めた。終わってみれば、今季JFLに昇格した栃木に対し、ゼルビアが試合を通して主導権を握り、3得点を奪う快勝だった。
 この日の勝利で4連勝。前節まで首位に立っていたガイナーレ鳥取が引き分けたため、まだリーグ序盤とはいえ、順位は首位に浮上した(Jリーグ昇格条件4位以上)。次節は、秋田県の仁賀保グリーンフィールドで現在8位のブラウブリッツ秋田と対戦する。
 
試合序盤から主導権を握る展開
星の正確な右足のキックからチャンスを演出


 試合は、序盤からゼルビアが主導権を握る展開。ボールを支配し、敵陣の中で多くのパスを回しながら、相手の守備の綻びを探した。前半、最初のチャンスは4分。FW木島からの縦パスを中央で受けたMF星が右サイドへドリブルで進み、ファーサイドへクロス。走り込んだ飯塚がトラップから素早くシュートを放ったが、これは相手DFに阻まれてしまった。
 さらに、前半19分、右サイドでボールを受けた星が、ペナルティエリア左角あたりにいた木島へ鋭く正確なロングパス。ヘディングでパスをカットしようとした相手DFの頭上を越え、待ち構えていた木島へパスが通り大きなチャンス! 木島のトラップはわずかに長くなってしまい、相手GKとの競り合いとなったが、勇気を持って飛び込んだ木島が一瞬早くボールに触りヘディングシュート! フワリとした弾道のボールは、無人のゴールに吸い込まれるかに見えたが、惜しくもバーに当たってしまいゴールならず。前半最大のチャンスだった。前半は、星の正確な右足のキックで多くのチャンスを演出した。
 その後も試合の主導権を握りながらも、先制点を奪うことができずに前半はスコアレスのまま終了。「前半は、どこか動きが堅かった。慎重に試合に入り過ぎたかもしれない」という試合後の柳崎のコメントも表すように、前半はゴールへの迫力を欠く展開となってしまった。

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後半開始早々の2分
MF柳崎の今季初ゴールで先制!


 ハーフタイムに相馬監督から、「本当に勝ちたいのか? 栃木の方が闘っているぞ!」と指示が飛ぶと、攻めあぐねた前半とは対照的に、後半はアグレッシブな動きになり、攻撃性が増した。
 後半2分、そのアグレッジブな攻撃が、早速、実を結ぶ。飯塚とのコンビネーションで、今季初先発のDF斎藤広野が左サイドを崩し、ゴールライン近くまでドリブルで侵入。中央へ低いグラウンダーのクロスを送ると、ニアに走り込んだ木島がシュートを打つとみせてスルー。中央にいた柳崎のシュートは一度は相手DFにブロックされたものの、そのこぼれ球を再び柳崎が押し込み先制ゴールを奪った。DF斎藤広野が左サイドを崩した時点で、ゼルビアの選手は4人がボックス内に走り込んでいた。まさに、攻撃的姿勢がもたらしたゴールとなった。

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ゼルビアが圧倒的に試合を支配
FW木島が鋭いドリブル突破から「貫禄」のシュート


 重要な先制点を奪い、勢いを増すゼルビア。ここからは、ゼルビアが圧倒的に試合を支配し、何度も栃木ゴールに襲いかかる展開となった。
 後半6分、左サイドからのFK。角度的に中央へのクロスを選択するかと思われたが、キッカーのMF星は、クロスに備えゴールから離れようとしていた相手GKの意表を突いてニアサイドへのシュートを選択! しかし、これは懸命に戻った相手GKがボールをかき出し惜しくもゴールならず。
 後半14分、相手のパスをカットしたFW勝又が素早く左サイドのFW木島にパスを送ると、木島はそのままドリブルで相手ゴール前へ突進。追いすがる相手DFがタテへの突破を警戒していると見るや、中央へ切り返して右足を一閃。ボールはゴールの右サイドネットに吸い込まれた。
 タテへの突破を警戒する相手DFを引き離す中央への鋭い切り返し、余裕を持って振り抜いた右足から放たれたゴールの外側を「巻く」シュート。これまで何度もこの形でゴールを奪ってきたであろう、まさに木島良輔の「形」といえるゴールだった。
 その後も、ゼルビアの攻勢は止まらない。後半16分、MF星との壁パスで抜け出したMF飯塚がペナルティエリア内に侵入。強烈なシュートを放ったが、これは惜しくも相手GKに阻まれてしまった。
 後半23分、ゴール前でボールを持ったFW木島が、途中出場のMF半田にボールを預けると、MF半田はフワリとしたボールで相手DFラインウラへリターンパス。走り込んだ木島が、オーバーヘッド気味にアクロバティックなシュートを狙ったが、これは上手くミートできずゴールならず。
 後半25分、右サイドでボールを受けた星がドリブルを開始。中央へ進むと見せて、鋭い切り返しからタテへ進み、相手DFを突破。ペナルティエリア内に侵入しシュートを狙ったが、追いすがる相手DFに阻まれ惜しくもゴールならず。

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2得点の木島
追いすがる栃木を突き放す

 
 積極的な姿勢で試合の主導権を握るゼルビアだったが、後半26分、一瞬のスキを突かれ栃木に得点を許してしまう。相手GKからのボールを素早く繋がれると、DFラインのウラへ飛び出した栃木のFW石舘に落ち着いて決められてしまった。
 ゼルビアの攻勢に喜び沸く競技場に、再び緊迫した空気が戻った。
 しかし、ゼルビアの攻勢は止まらない。失点後すぐの後半27分に、FW勝又からのパスを受けたMF柳崎がペナルティエリア内から右足でシュート! これはわずかにワクを外れてしまったが、失点後のイヤなムードを払拭する攻撃となった。
 さらに、後半34分、ペナルティエリア内でボールを受けた勝又が相手DFに倒されペナルティキックを獲得。キッカーを務めた木島が、ゴール右隅に落ち着いて決めて追加点を奪った。
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攻撃の手を緩めないゼルビア
木島、勝又、山腰の3トップに変更


 試合をほぼ手中におさめる3点目を奪ってもなお、攻撃の手を緩めないゼルビア。後半40分には、MF星に代えて、FW山腰を投入。勝又、木島との3トップに陣形を変更し、4得点目を奪いにいった。「(FW山腰の投入の意図は?)もっと得点が欲しかった。ただ、それだけです。観戦に訪れてくれたお客さんに、できるだけたくさんのゴールを見せてあげたいという気持ちはいつも持っている。今日はホームゲームなので、特にその想いが強かった」(相馬監督)。
 後半41分には、MF半田からのパスを受けたFW山腰が右サイドを崩しシュート。これは相手GKの正面に飛んでしまったが、最後までゴールを狙う攻撃的な姿勢を見せた。
 試合は、このまま3-1で終了。シュート本数は、相手の3本を遥かに上回る22本。1点差に追い上げられる場面もあったが、動じずにすぐに追加点を奪う逞しさも見せ、まさに快勝といってよい試合内容だった。

次回公式戦
第12回JFL前期第6節
ブラウブリッツ秋田 vs. FC町田ゼルビア
4月18日(日)13:00キックオフ at仁賀保

次回ホームゲーム
第12回JFL前期第7節
FC町田ゼルビアvs.松本山雅FC
4月25日(日)14:00キックオフ at町田市立陸上競技場

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photo/Takuo ABIKO
 
リリース掲載日:2010年4月12日
 
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