十数年前、FC町田の中学生を連れてイタリア遠征に行ったときのことです。
ローマ郊外のヴィッテルボという町で、「ヴィッテルベーゼ」の中学生チームとの親善試合をした小さなスタジアムに入った瞬間、色とりどりの広告に目を奪われました。スタンドの至る所に びっしりと広告の幕、看板が張ってあるのです。
関係者に聞いてみると、セリエC1に所属するヴィッテルベ-ゼに対する協賛だそうです。
たとえ小さなクラブチームでも、わが町のチームとして地域の人々の希望と誇りになっているのに驚かされ、また、羨ましくもなりました。
3年間ほどイタリアに行きましたが、どの町にもそうしたチームがあり、日本から来たチーム が試合をするというと、市民が応援に駆けつけていて、サッカーの歴史の深さや、市民生活 にとけ込んでいることを強く感じました。
さて、町田は「少年サッカーの町」として発展し、全日本少年大会の優勝、日本クラブジュニアユース選手権、クラブユース選手権の準優勝、高円宮杯3位など他の市町村に負けない実績を築いてきました。
しかし、本当にサッカーの町として熟成していくためには、多くの市民やサッカーファンに応援され、ふるさと意識の高揚につながる「おらが町のサッカークラブ」を育てていくことが一番の命題と強く感じて います。そうした思いがあったところに、イタリアでの光景が重なり、さらにその気持ちが大きくなりました。
町田のサッカーを強く愛する第2代町田サッカー協会理事長の重田先生の声かけで生まれた「FC町田ゼルビア」は、地域の誇りとなり、少年達に夢を与えるクラブチームに向かって確かな歩みを続けて います。皆様方の応援のお陰で、JFL入りにあと一歩のところまできました。
練習環境、資金などまだまだ解決していかなければならない問題は山積していますが、「町田にJ リーグクラブを創る」という大きな目標を達成すべく、クラブの理念を失うことなく、機首を大きく上げ、 飛躍していきたいと考えています。
一緒にゼルビアを愛し、育てましょう!
アスレチッククラブ町田 理事長
町田サッカー協会 第3代理事長
FC町田ゼルビア 代表
守屋 実 |